消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)
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消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)
目次
- 消費者物価指数(CPI)とは?
- 市場への影響
- 注意事項
- 発表時間(夏時間・冬時間)
- まとめ
1. 消費者物価指数(CPI)とは?
概要
消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)は、一定期間内の物価の変動を測定する重要な経済指標。消費者が購入する商品やサービス(食品、エネルギー、医療、住宅など)の価格を基に計算され、インフレの動向を把握するために用いられる。
CPIには主に以下の2種類があります。
- 総合CPI(Headline CPI):すべての品目を含む指数。
- コアCPI(Core CPI):食品とエネルギー価格を除いた指数。
FRB(米連邦準備制度)は特にコアCPIを重視する傾向がある。なぜなら、食品やエネルギーは価格変動が激しく、一時的な変動がインフレ全体を見誤らせる可能性があるため。
2. 市場への影響
CPIはインフレ率を測定する主要な指標であり、FRBの金融政策に大きな影響を与える。インフレ率が高いと利上げの可能性が高まり、逆にインフレ率が低いと利下げの可能性が出てくる。
主な影響
- CPIが予想より高い(インフレが加速) → FRBの利上げ期待が強まり、米ドル高(USD上昇)、株価下落、金利上昇の可能性
- CPIが予想より低い(インフレが鈍化) → FRBの利下げ期待が高まり、米ドル安(USD下落)、株価上昇、金利低下の可能性
特に、FRBがインフレ抑制を重視している局面では、市場の反応が大きくなります。
3. 注意事項
-
「総合CPI」と「コアCPI」の違いを理解する
- 総合CPIはエネルギーや食品の価格変動を反映しやすいが、一時的な要因で大きく動くことがある。
- コアCPIはFRBの金融政策判断により影響を与えやすい。
-
FRBの政策との関連性を確認
- CPIがFRBの目標(通常2%程度)を上回ると、利上げの可能性が高まる。
- インフレ率が下がりすぎると、景気減速を防ぐために利下げの議論が進む。
-
他のインフレ指標との比較
- PCE(個人消費支出価格指数)もインフレ指標として重要。FRBはPCEをより重視するが、CPIの市場への影響は依然として大きい。
4. 発表時間(夏時間・冬時間)
CPIは毎月中旬(通常は第2週目)に発表される。
| 期間 | 発表時間(米東部時間) | 日本時間(JST) |
|---|---|---|
| 夏時間(3月~11月) | 午前8:30 | 午後9:30 |
| 冬時間(11月~3月) | 午前8:30 | 午後10:30 |
※米国が夏時間(サマータイム)を適用している場合、日本時間の発表時刻は1時間早まる。
5. まとめ
- CPIはインフレを測定する主要な指標であり、FRBの金融政策に直接影響を与える。
- 「総合CPI」と「コアCPI」の違いを理解し、特にコアCPIが金融政策の判断材料として重視される。
- CPIが予想より高ければ米ドル高・金利上昇、低ければ米ドル安・金利低下の可能性がある。
- 発表は毎月中旬の米国東部時間午前8:30、日本時間午後9:30(夏時間)または午後10:30(冬時間)。