消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)

消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)

消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)

目次

  1. 消費者物価指数(CPI)とは?
  2. 市場への影響
  3. 注意事項
  4. 発表時間(夏時間・冬時間)
  5. まとめ

1. 消費者物価指数(CPI)とは?

概要

消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)は、一定期間内の物価の変動を測定する重要な経済指標。消費者が購入する商品やサービス(食品、エネルギー、医療、住宅など)の価格を基に計算され、インフレの動向を把握するために用いられる。

CPIには主に以下の2種類があります。

  • 総合CPI(Headline CPI):すべての品目を含む指数。
  • コアCPI(Core CPI):食品とエネルギー価格を除いた指数。

FRB(米連邦準備制度)は特にコアCPIを重視する傾向がある。なぜなら、食品やエネルギーは価格変動が激しく、一時的な変動がインフレ全体を見誤らせる可能性があるため。

2. 市場への影響

CPIはインフレ率を測定する主要な指標であり、FRBの金融政策に大きな影響を与える。インフレ率が高いと利上げの可能性が高まり、逆にインフレ率が低いと利下げの可能性が出てくる。

主な影響

  • CPIが予想より高い(インフレが加速) → FRBの利上げ期待が強まり、米ドル高(USD上昇)、株価下落、金利上昇の可能性
  • CPIが予想より低い(インフレが鈍化) → FRBの利下げ期待が高まり、米ドル安(USD下落)、株価上昇、金利低下の可能性

特に、FRBがインフレ抑制を重視している局面では、市場の反応が大きくなります

3. 注意事項

  1. 「総合CPI」と「コアCPI」の違いを理解する
    • 総合CPIはエネルギーや食品の価格変動を反映しやすいが、一時的な要因で大きく動くことがある。
    • コアCPIはFRBの金融政策判断により影響を与えやすい。
  2. FRBの政策との関連性を確認
    • CPIがFRBの目標(通常2%程度)を上回ると、利上げの可能性が高まる。
    • インフレ率が下がりすぎると、景気減速を防ぐために利下げの議論が進む。
  3. 他のインフレ指標との比較
    • PCE(個人消費支出価格指数)もインフレ指標として重要。FRBはPCEをより重視するが、CPIの市場への影響は依然として大きい。

4. 発表時間(夏時間・冬時間)

CPIは毎月中旬(通常は第2週目)に発表される

期間 発表時間(米東部時間) 日本時間(JST)
夏時間(3月~11月) 午前8:30 午後9:30
冬時間(11月~3月) 午前8:30 午後10:30

※米国が夏時間(サマータイム)を適用している場合、日本時間の発表時刻は1時間早まる。

5. まとめ

  • CPIはインフレを測定する主要な指標であり、FRBの金融政策に直接影響を与える。
  • 「総合CPI」と「コアCPI」の違いを理解し、特にコアCPIが金融政策の判断材料として重視される。
  • CPIが予想より高ければ米ドル高・金利上昇、低ければ米ドル安・金利低下の可能性がある。
  • 発表は毎月中旬の米国東部時間午前8:30、日本時間午後9:30(夏時間)または午後10:30(冬時間)。
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