
一目均衡表
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一目均衡表とは?見方・使い方を初心者にもわかりやすく解説
目次
1. 一目均衡表の概要
一目均衡表は、日本の山岡一人氏が開発したテクニカル指標で、相場のトレンド、強弱、バランスを視覚的に把握するために利用されます。この指標は、複数のラインを使い、トレンド分析やサポート・レジスタンスの判断をサポートします。

2. 一目均衡表の構成要素
一目均衡表は、以下の5つのラインで構成されています。
2-1. 転換線(Tenkan-sen)
- 計算式: (過去9期間の高値 + 安値) ÷ 2
- 短期トレンドを示し、相場の方向性を視覚化。
2-2. 基準線(Kijun-sen)
- 計算式: (過去26期間の高値 + 安値) ÷ 2
- 中期的なトレンドや相場のバランスを示す。
2-3. 先行スパン1(Senkou Span A)
- 計算式: (転換線 + 基準線) ÷ 2
- 26期間先行して描画され、雲(Kumo)の一部を形成。
2-4. 先行スパン2(Senkou Span B)
- 計算式: (過去52期間の高値 + 安値) ÷ 2
- 26期間先行して描画され、雲のもう一方を形成。
2-5. 遅行スパン(Chikou Span)
- 計算式: 現在の終値を26期間前にプロット
- 現在の価格と過去の価格を比較し、相場の勢いを確認。
3. 雲(Kumo)の重要性

- 雲の範囲: 先行スパン1と先行スパン2の間の領域を「雲」と呼び、相場のサポートやレジスタンスのゾーンを表します。
- 雲の色: 先行スパン1が先行スパン2より上にあれば強気の雲(通常は明るい色や緑色で表示)、逆に先行スパン1が先行スパン2より下にあれば弱気の雲(通常は暗い色や赤色で表示)と解釈され、トレンドの方向性を示唆します。
4. 主な活用方法

4-1. トレンド分析
- 価格が雲の上にある場合: 上昇トレンド。
- 価格が雲の下にある場合: 下降トレンド。
4-2. エントリーポイント
- 転換線が基準線を上抜けると「買いシグナル」。
- 転換線が基準線を下抜けると「売りシグナル」。
4-3. サポートとレジスタンスの確認
雲の範囲が価格の動きを支えるサポートや押さえるレジスタンスとして機能。
5. 実践例
買いシグナル: 価格が雲を上抜け、転換線が基準線を上抜けた場合。
売りシグナル: 価格が雲を下抜け、転換線が基準線を下抜けた場合。
6. 注意点
利用上の注意
- 遅行性: 他の指標と同様、一目均衡表も遅行性があるため、過去のデータに基づいたシグナルが遅れる可能性があります。
- 相場環境の適合: トレンド相場では有効ですが、レンジ相場ではノイズが多くなる可能性があります。
7. まとめ
一目均衡表は、複雑に見えますが、慣れればトレンドやサポート・レジスタンスを一目で把握できる優れた指標です。他のインジケーターと組み合わせることで、さらに高い精度で分析を行うことができます。
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